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2010年12月27日 (月)

10Xロングとの格闘

 2010年もあと5日となりました。速いですねぇ~1年経つの。

 なぜか分らないけれど、年も押し迫ってくると毎年のように発症する症候群があるのですね。

 よい言い方をすれば「手の込んだフライを巻きたくなる」症候群。

 まぁ、簡単に言ってしまえば「しちめんどくさいフライを巻きたくなる」症候群。

 なんで、毎年この時期に…?と思うのですが、自分なりに解釈してみると今年1年でどれくらい自分のタイイングは進歩したのか?課題は何かを確かめるためなのかなぁ?と感じています。

 そんでもって、やっぱり大好きなキャリー・スティーブンスのニューイングランドスタイルストリーマーを巻いてみようと思っちゃうわけです。

 久しぶりに、なが~い10Xロングシャンクのフックを引っ張り出しました。

P1130018  こういう特殊なフックが手元にあるとなぜか幸せを感じてしまいます。完全にビョーキです。

 このフックはとある量販店の中古品コーナーで見つけて、破格激安で大量購入したもの。

 キャリー・スティーブンスのキャリー・スティーブンスによるキャリー・スティーブンスのためのフック。

 リンカーンの名言をパクってしまって申し訳ありませんが、それくらいこのフックを手にするとコーフン状態に陥るのです。

 P1130020 まさにキャリー・スティーブンスストリーマーを巻くために生まれてきた、特化したフック。

 いいじゃな~い!!

 心が震えませんか?(←私だけか…?)

 P1130027

 ほらほら、シャンクが6センチもあるんですよ~。

 この長~い、シャンクにどんなドレッシングを施そうか…考えるのが快楽。

 どんな、ウィングをのっけようか…いろんなカラーのハックルケープを取り出したり、コンプリートをあ~でもない、こ~でもないいじくり回すのが、これまた悦楽。

 完全に、ビョーキ化。

 床一面にマテリアルをふっちらかして、ひとり悦の境地へ…。

 悦の境地に入り込み、ぼーっとしてきたところで、目についたのがブラッドフェザント。

 尾っぽの付け根にわずかに生えている、まさに血のようなレッドのフェザーを思い切って使うことに。

 「今日しかいない!こいつを使うのは今しかない!!」

 まさに、血が沸き返るような強い想いで、コンプリートの中から、ワンペアくらいしかとれないエッジが絶妙なレッドをしたフェザーをチョイス。

Dvc00074_1 こんな感じ。

 ウィングのレシピは…

 1番内側がブラッドフェザントの真骨頂。まさにブラッド(血)色のフェザー。こいつは、このコンプリートからワンペアしかとれません。

 2番目はこれまた、ブラッドフェザントのウィング付近に生えている淡~いオリーブのフェザー。

 3番目というか、チークはクリムゾンロゼーラ。

 むはは。ぜ~んぶ天然色だもんね!(←1人で勝手に盛り上がってます)

 ダイドしたフェザーを間に挟もうと思ったんですが、せっかくのブラッドフェザントの天然色を生かしたくて、今回はダイドフェザーはなし!

 あっ!オーバーウィングのクレストはダイドだった…。

 ウィングが決まったところで本格的にタイイングを開始。

 長~い、シャンクにシルクフロスを巻いていく。

 段差ができないように…慎重に慎重に。

 しっかし、長いなぁ…。巻けども巻けどもなかなかゴールがこない。

 シルクフロスは、長いことつまんでいると、かさかさ指の皮膚にひっかかり、ささくれ立ってくる…。

 あ~もう。

 「よし、手袋はいてやろ」

 イメージした手袋は、選挙のときに車に箱乗りして、ひらひら手を振っているおねぇちゃんがはいている白くて薄いやつ。

 「そんなもん我が家にあるか!」

 「よし!ここは軍手だ!!軍手の底力は計り知れない!!!」

 となかば逆上してただ白いというところしか一致点が見つからない軍手を取り出したのです。

 しか~し…全然だめですね…。軍手…。

 生地が厚すぎて指先の感覚がまったくわからない…。

 軍手はやっぱり「谷地坊主流取り込み法」のときが出番だな…と納得。

 軍手をあきらめて、ささくれだった指先に軽くやすりなどかけ、手をしっぽりと水に濡らして再び10Xロング6センチシャンクと格闘を再開。

 写真撮っておけばよかったのですが、あまりに集中していたためか、すっかり忘れました。

 とりあえず、納得できる感じでシルクフロスを巻き上げることができました。

 そんで、完成したのがこちら。(←なんか料理番組みたいになってきたぞ)

P1130034  なんとなく、クリスマスカラーになった気もしますが…。

 1日がかりで、格闘した結果です。

P1130040  ヘッドにヒカリモノを巻いておしゃれに。

 P1130047 ブラッドフェザントの赤です。

 自然が創り上げた赤です。

 ほれぼれしちゃう赤です。

 世界中のあっちゃこっちゃから我が家に集まったきたコンプリートから羽根を取り出して、1本のフックに巻き付けていく…。

 「なんて贅沢なんだぁ。あ~幸せ…」

 開高健大兄も

 「毛鉤には世界が巻かれている」

 とおっしゃっていましたが、まさにその通り。

 年の瀬の慌ただしい中で過ごす、極上の時間。

 いいですなぁ~。

 

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コメント

久しぶりです、10X ロング シャンクの針 手に入れたんですか?
パートリッジで作ってるんですね! 欲しいので手配してみます。
絶対 手に入れてやるぞ〜〜〜〜p(^^)q

投稿: 飲ん兵衛タイヤー | 2010年12月27日 (月) 20時12分

確かに、この毛鉤には「世界が巻かれている」気がします。
ブラッドフェザントとクリムゾンロゼーラ、素晴らしい羽根ですね。
それらを組み合わせる快感・・・想像できますよ。^^

しかし、軍手には笑いました。(失礼)
気持ちは分かりますがね。

そんな苦労(とは思ってなさそうですが・・・)と努力の結晶・・・良いですね。
次の毛鉤、楽しみにしてます。

投稿: kuni | 2010年12月28日 (火) 20時04分

飲ん兵衛タイヤーさん
 こんにちは。お久しぶりです。
 このフックたぶん廃盤にはなっていないと思うのですが…。いかんせん一般向けのフックではないですよね(笑)そこにおもしろさが詰まっていることは確かです。
 あるところにいはあると思いますので、あったら大人買いですね!

投稿: 管理者 | 2010年12月30日 (木) 14時05分

kuniさん
 こんにちは。
 年の瀬に来ても羽根いじりです(笑)なんかこう、びたっとウィングの形状とカラーが合うととてつもない快感が溢れてくるんですよね。
 これでもない、あれでもないとコンプリートをいじくり倒すよろこびもまた、たまらないのです(笑)
 軍手はダメですね。洋書にやっぱり手袋をしてシルクを巻いている方がいました。白くて薄いヤツです。今度調達しておくとします。

投稿: 管理者 | 2010年12月30日 (木) 14時08分

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